動作認識・理解のための特徴抽出

特異スペクトル変換により,身体動作の時系列データから運動の変化点を自動抽出し,データを符号列に圧縮する技術を開発しました.符号化された動作変化点列は個人やその動作の環境条件により異なることを明らかにし,この違いを抽出する方法を開発しました.これにより,個人識別あるいは動作環境だけでなくその動作の意図を推定が期待できます.

符号化された動作変化点列のデータから,動作の条件が変化しても変化することなく現れる不変部分と,動作条件の変化とともに変化する共変部分を抽出する方法を開発しました.共変部分は,計測した動作データからその動作の環境条件などを推定することができます.また,人間が動作認識を行う際にも共変部分が重要であることを明らかにしました.

Feature Extraction from Human Motion Data Streams

特異値分解を用いた動作の類似成分と差異成分への分解と動作の再構成

特異値分解により,身体動作の時系列データから,異なる動作条件間や異なる動作者間で共通する動作の類似成分と,それらの違いを説明する動作の差異成分を抽出する技術を開発しました.さらに,動作条件の変化や環境の変化に応じて,適応的に変化する動作の変化成分を抽出する技術を開発しました.機械学習により抽出できる動作特徴は人が動作を理解するときに着目する動作特徴とは異なり,CGやロボットにより機械的に異なる条件の動作を再構成してもそれを人は正しく理解できないことを確認しました.また,人が動作を理解するときに着目する動作特徴を抽出する方法を開発しました.

これらの手法は,環境に配置されたセンサによる動作者の意図理解,人にとって動作の意図や環境条件が分かりやすいCGの作成,周囲の人にとってその行動・意図が分かりやすいサービスロボットの構築などへの適用が期待できます.また,機械操作・操縦における動作に基づいて,そのコントローラの操作性を定量的に評価する方法を開発しています.




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Last-modified: 2012-03-29 (木) 17:35:36